F1部品の耐熱塗装

2016-08-30-09-50-17株式会社日高精機さんからのご依頼で、ホンダさん向け部品試作として、シルバーの耐熱塗装をしています。あくまでも試作部品なので量は少ないですが、1点ものの重みを感じながら作業させていただいております。
ターボチャージャを保持するためのブラケットという部品であるため、部品特性として高温状態に耐えうるこのが要求事項になります。
当社から納品させていただいた後、設計のスペックを満足させるのかの試験を行って、量産になるのかどうかの判断をされます。

ちなみに、ターボチャージャとは…。
ターボチャージャは主に、排気ガスの流れを受けて回転するタービンと、タービンの回転を伝達するシャフト、タービンのトルクを利用して空気を取り込んで圧縮するコンプレッサー、そして、タービンやコンプレッサーの周辺の流れを制御するハウジングで構成される。コンプレッサーには遠心式圧縮機が利用され、タービンとコンプレッサーは1本のシャフトの両端に固定されていて、タービンとコンプレッサーは同じ回転速度で回転する。

エンジンが吸入する空気の密度を高めて、より多くの酸素を燃焼室に送り、より高い燃焼エネルギーを得るのが過給機であるが、コンプレッサーの動力をエンジンの出力軸から得る機械式過給機に比べ、通常は廃棄される排気ガスの運動エネルギーを回収して駆動されるため効率が高い。
タービンの回転速度は自動車用など小型のものの場合、20万rpmを超えるものもあ、高温の排気ガス800 – 900℃を直接受ける。軸受はエンジンオイルで潤滑される場合が多く、エンジンには高温環境に耐える性能が求められる。

F1では、かつてターボエンジンが全盛だったが、ホンダがウィリアムズに供給していたエンジン(RA166E)でも1,500cc V型6気筒ツインターボの構成によりレース中で776kW(1055馬力)を発生したと言われ、安全性を理由に1987年からレギュレーションにより過給圧制限が加えられ(1987年は最大4bar、1988年は最大2.5bar)、1988年シーズンを最後に過給機の使用が禁止された。しかし、2014年からは1,600cc V型6気筒エンジンにシングルターボを組み合わせて使用することが可能となった。

2010年代以降、欧州メーカーの乗用車では小排気量のガソリン直噴エンジンを採用してエンジンを小型軽量化しながらターボチャージャにより出力を補うダウンサイジングコンセプトを採用する車種が増え、ターボチャージャの搭載車種が増えつつある。元々欧州ではディーゼル車の普及率が高いため、その技術をガソリン車へフィードバックできる長所がある。ロープレッシャーターボやツインスクロールターボを採用し、低回転から中・高回転までフラットな特性で大きなトルクを発生させている。日本の乗用車では軽自動車にターボチャージャが採用されるケースが多い(ウィキペディア「ターボチャージャ」抜粋)。

当社で塗装している農機具メーカーのクボタさんでも、排気量を落として、出力を上げるためにターボチャージャを使用していて、ターボチャージャ搭載車が増えているお話をお聞きしています。このように、物温が高温になる使用環境が厳しい場所にも、当社の耐熱塗装が使用されています。


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