耐熱塗料とは

耐熱塗料の構成成分

樹脂・顔料・溶剤・添加剤・触媒の5種成分によって構成されています。

<樹脂> 耐熱塗料はビヒクルとして主にシリコーン樹脂を使用しています。
     また、シリコーン樹脂に、エポキシやアルキッド樹脂などの一般樹脂を変性させ、
     特異性能を持った塗料を作ることができます。

<顔料> 耐熱塗料の顔料は、主に着色顔料、体質顔料、防錆顔料の3つに分けられます。
 1)着色顔料
   主に無機顔料(金属複合酸化物)を使用し、有機顔料は熱により分解することから、
   耐熱温度が高くなるほど使用頻度は低くなります。
 
 2)体質顔料
   体質顔料は、塗料の耐熱性を向上させる顔料で雲母粉やタルクなどが用いられます。
 
 3)防錆顔料
   防錆顔料は、水分などの付加によって成分を溶出させ、錆を防ぐ顔料と、鉄の赤錆を
   防ぐ為、鉄よりイオン化傾向の高い分子を持った顔料の2種類が有ります。

<溶剤> 溶剤は、粘度調整、作業成向上の為に使用します。

<添加剤> 添加剤は、塗料の沈降防止、増粘、レベリングなどの為に使用します。

<触媒> 塗料によって硬化を促進させる為、使用する場合があります。

耐熱塗料の特性

耐熱塗料は、一般塗料と比べ高温でも腐食防止や美観を維持できる塗料です。
一般塗料は耐熱温度70℃前後に対し、耐熱塗料は約600℃前後まであります
(素材の種類によってこの温度は変動します)。

ビヒクルとしては主にシリコーン樹脂を使用しています。このシリコーン樹脂は常温で乾燥し
ますが、完全硬化しません。その為、基本的に耐熱塗料は焼付を行うことが必要です。

但し、有機樹脂を変性したシリコーンワニスを用いること、又は硬化触媒を用いることによっ
てある程度、常温でも硬化を促進させることが可能です。
但し、焼付を行うことによってより強靭な塗膜を形成することが出来ます。

<耐熱塗料の長所>
・約マイナス50℃までの耐寒性がある。
・約600℃まで耐熱性がある。(但し、素材、下地処理によって異なる。)
・耐候性や紫外線性に優れ、チョーキングが発生しにくい。
・温度による退色、艶引けが少なく、長期間被塗物の美観を維持できる。

<耐熱塗料の短所>
・乾燥はするが、常温では硬化せず、焼付が必要。
・高温領域で使用する塗料では、鮮やかな色が出来ない。
・一般塗料と比べ、高粘度の塗料が出来ない。
・下地処理が非常に重要であり、充分でないと剥離の原因となる。

耐熱塗料に使用されている素材の熱限界温度

1、鋼板 SS材              約550℃
2、鋳物                約600℃
3、ステンレス材            約650℃
4、アルミ材              約400℃
5、アルミメッキ鋼板 D材          約480℃
6、電気亜鉛メッキ材          約250℃
7、溶融亜鉛メッキ材          約350℃

※上記の熱限界温度は、一般的な温度を示したものであり、下地処理の無い様によって若干温度が異なる。

出典 : 大島工業株式会社 「耐熱塗料 パイロジン」


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